簡単・リスクの少ない 壁付混合水栓の交換の仕方
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<壁付混合水栓の簡単な交換方法を紹介>
まず、「壁付混合水栓」とはどういったものを指すかと言うと、下の画像の様な水栓金具本体が壁側に接続されているタイプの水栓を言います。
水栓本体が壁の給水・給湯配管に接続されています。
現在は、この壁付タイプの水栓は普通の新築戸建ての住宅に使われている事は少なく、キッチンでは、ほぼ使われている事は無いと思います。
通常、壁付混合水栓を交換する場合、壁まで来ている配管に、水栓金具の取付脚をネジ接続する方法で、取り外し・取付を行うのですが、これには少々、技術が必要になります。
素人の方がDIYで施工するにあたって一番問題になるのがこの部分でしょう。
・接続したが、水が漏れてしまう。
・水栓本体が斜めに付いてしまった。
・取り外しが出来ない。固くて回らない。
・配管の腐食が酷く・接続が出来なくなってしまった。
・力いっぱい回したら、壁の中の配管が折れてしまった。曲がってしまった。
中には取り返しのつかない事態に陥る事も充分に可能性としてあります。
これは、プロがやっても避ける事が出来ない場合もあるというのが事実です。
今回は、こういった事態に陥らない為の方法の一つを紹介します。
簡単に言うと、
「古い水栓の取付脚をそのまま利用し、本体部分のみを交換する」
という方法です。
もちろん、全ての壁付混合水栓で出来るわけではありません。
これをする為の確認条件はいくつかあります。
<注意>
下記の条件は、日本国内の主要メーカーを対象としています。
海外製品や、特殊な水栓は、規格などが違う可能性が高い為、これに当てはまりません。
確認条件①
既存の水栓本体と、新しい水栓本体の、湯・水の接続部のピッチが同じである事。
取付脚を動かさずに、水栓本体を交換する訳ですから、まずこの寸法が違っていては、新しい本体を接続できません。
この寸法は、水栓本体によって異なります。
(90㎜・100㎜・120㎜・150㎜ 等があります。)
<確認方法>
これは、本体を取り外さなくても、外観から寸法を測れば分かる為、確認する事は簡単に出来ると思います。
※注意
水栓の図面などで確認する場合、壁の配管の湯・水の芯々寸法と間違えない様にしてください。
<対応方法>
これに当てはまらない場合、対応出来る取替え用水栓もあるのですが、別の機会に紹介したいと思います。
確認条件②
水栓本体の接続部のネジの形状が合っている事。
取付脚と新しい本体部分の接続ネジの形状が合っていなくては、取付が出来ません。
これには、大きく2つ確認する事があります。
まず、一つ目に「おねじ」、「めねじ」の組になる事。
おねじ(雄ネジ)とは - 外周にネジが切られている。
めねじ(雌ネジ)とは - 内周にネジが切られている。
「おねじ」に「めねじ」を接続する形が〇となりますので、同形状どうしは、接続ができません。
おねじ ➖ めねじ 〇
おねじ ➖ おねじ ✖
めねじ ➖ めねじ ✖
<確認方法>
接続部分をよく見れば、わかるかもしれませんが、かなり分かりにくく、間違い易いです。
基本的に多いのは、取付脚「めねじ」・本体「おねじ」の組み合わせです。
但し例外もあるので、確実なのは、一度、水栓本体を取り外してみるのが一番です。
(取り外しの時は、水道のメーターを閉めましょう。)
続いて二つ目に、ネジ山のピッチが同じである事。
この部分のネジ山の種類としてあるのが
「G3/4(管用平行ネジ)」 と 「W28山18ネジ (ウィット細目ネジ)」です。
(KVK社で一部、W30山20 がある様です。)
違えば、当然接続できません。
<確認方法>
おそらく、普段見ない方が、目視で確認しても分からないと思います。
基本的に、「W28山18ネジ (ウィット細目ネジ)」が使用されているのは、
TOTO社製のシングルレバー混合水栓・サーモスタット混合水栓です。(2ハンドル型は、G3/4ネジが使用されている。)
<対応方法>
ネジの変換アダプターがありますので、そちらを使用し、取付けが出来る様にします。
中間にアダプターを挟むことになりますので、通常よりも水栓本体が20mm~30mm程、前に出ます。
・取付脚 おねじW28山18 と、 水栓本体 めねじG3/4 を接続する場合
KVK アタッチメント PZ416304
・取付脚 おねじG3/4 と、 水栓本体 めねじw28山18 を接続する場合
KVK アタッチメント PZ416306
・取付脚 おねじG3/4 と 水栓本体 めねじG3/4 を接続する場合
確認条件➂
MYM社製であるかどうか。
MYM社はすでに倒産(修理部品などは、一部、KVK社が引き継いでいる)している為、交換用の本体として使用する事はありませんが、既設の水栓として使用されている場合はある為、取付脚をそのまま使用する場合は、注意が必要です。
こちらのメーカーの取付脚の場合、接合部分が他社とは少し違った形状をしている為、条件①に当てはまって、尚且つ、対応部材が必要になります。
<確認方法>
水栓本体の金属部分に「MYM」の刻印が入っていると思います。(見づらいです。)
または、本体のシールに記載の水栓品番が、MS~~、MC~~ などで始まる品番は、MYM社製の水栓です。
<対応方法>
変換アダプターがありますので、そちらを使用し、取付けが出来る様にします。
中間にアダプターを挟むことになりますので、通常よりも水栓本体が20mm~30mm程、前に出ます。
・MYM社製の取付脚に、水栓本体 おねじG3/4を接続する場合
KVK アタッチメント PZ413618
確認条件④
2ハンドル水栓・シングルレバー水栓から、サーモスタット水栓への取替え時の注意。
サーモスタット混合水栓の取付脚には、配管からの錆び・ゴミなどが水栓本体に入り込まない様にする為、ストレーナー(メッシュ)と呼ばれる、フィルターが付いており、繊細な構造の水栓本体が故障しない様な対策が取られています。
それに対して、2ハンドル水栓や、シングルレバー水栓の取付脚には、ストレーナーは付いておりません。
<対応方法>
基本的には、サーモスタット水栓には、サーモスタット水栓の取付脚を使用する様にしてください。
どうしても、2ハンドル水栓・シングルレバー水栓から、本体のみをサーモスタット水栓に交換したい場合は、下記の様な製品を取替え用として使用しましょう。
例:浴室の2ハンドル水栓シャワー水栓の既設取付脚を残して、TOTOサーモスタットシャワー水栓に交換 ※取替え条件有り。
TOTO 壁付サーモスタット混合水栓(2ハンドル取替え用) TBV03422J
<まとめ>
既存の取付脚を利用した水栓交換は、取替え作業は簡単ですが、条件が少しややこしい為、しっかりとした物を準備する必要があります。
間違った物を買ってしまったりしまわない様に、充分注意して下さい。